ON THE ROAD ~walk slowly~

アメリカの国立公園, US

お久しぶりです。
すっかり更新がストップしておりましたが、6月の頭に無事帰国しました。
昨年の5月末にアメリカへ出発してちょうど一年と、切りよく旅を終えることが出来ました。
滞っていた記事はまた追々書いていきますが、アメリカの後はアラスカ→カナダ→メキシコ→グアテマラ→コスタリカ→ペルー→チリ→アルゼンチン→ニュージーランド→シドニー→タイ→ネパール→日本と環太平洋一周をルートをとり、結果的に旅の始めにボンヤリと思い描いていたものとは全く違った形となっていました。
というのも、旅の始めにアメリカで国立公園をまわった経験が、僕をこの思いもしないルートへと導いていくのですが、これからヨセミテ以降に訪れた国立公園を紹介していく前に、アメリカ国立公園の魅力の概要を伝えれればなと思い、帰国の報告も兼ねて久しぶりに記事を書いています。

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アラスカのデナリ国立公園、バックカントリーでのキャンプ

・自然そのものの雄大さ
まず、第一に言わずもがなですが、その圧倒的な雄大さ、厳しさでしょう。
日本の何十倍もある国土に59の国立公園やその他多くの国立モミュメントや州立公園が林立しています。
単純に広ければいいという訳でもないですが、今見えている世界よりさらなる広がりを想像させる圧倒的な存在感を感じました。

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モンタナ州のグレイシャー国立公園、悠々と歩くマウンテンゴート

・野生動物との邂逅
アメリカの国立公園を歩いていると数多くの野生動物との出会いがあります。
リスやマーモットなどの小動物から、鹿、カリブー、ムース、バイソンなどの大型の哺乳類、そしてなんといってもブラックベアーとグリズリーの存在。
彼らとの一対一の出会いは恐れと共に畏れを感じさせられます。それは、太古の人々が感じた彼らを畏怖し神格化した感覚なのではと思っています。

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アラスカ、デナリ国立公園でのレンジャープログラム。この日のテーマはスノーシューラビット。レンジャーが仮装して、彼らの生態を説明します。

・ハイカーとレンジャーとの出会い
自然の中で一人でキャンプをする時間もいいのですが、バックカントリーで出会うハイカーやレンジャーとのちょっとした会話には、そこの自然と同じように清々しい風が吹いています。
ハイカーの意識は非常に高く、トレイルもキャンプサイトも非常に綺麗に保たれています。
また、レンジャーステーションで行われるレンジャーによるレクチャーは、誠実さとユーモアに富んでいて非常に楽しかったです。
アメリカではレンジャーが子供達の憧れの職業上位にも選ばれているらしく、それにも納得できました。

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国立公園によってフォーマットの違うバックカントリーパーミット。

・バックカントリーとは
バックカントリーといえば、スキーを思い浮かべる人が多いと思いますが、これから説明する意味ではあまり日本人には馴染みがない言葉だと思います。
アメリカの国立公園を知る上で非常に重要なキーワードでもあり、今後このブログを書いていく上でも良く出てくる言葉だと思いますので、説明を書いておきます。

アメリカの国立公園は、大きくフロントカントリーとバックカントリーに区別されています。
簡単に言うと、車や列車などでアクセスできるフロントカントリーに対して、徒歩でしかアクセス出来ない地域のことをバックカントリーと呼んでいます。

フロントカントリーは全ての人に開放されています。
ビジターセンターやホテル、スーパーやオートキャンプ場など小さな村ぐらいの規模がある場合もあります。
ここで、子供連れや年配の方、若者グループなどが、デイハイクを楽しんだり、バーベキューを楽しんだりしています。

反面、バックカントリーには誰でも入れる訳ではありません。
まず、バックカントリーに入りテントで宿泊するバックパッキングをする場合、事前にキャンプ地を指定し許可証を取得する必要があります。
これをバックカントリーパーミットやウィルダネスパーミットと呼んでいます。ほとんどの国立公園ではビジターセンターに併設されたバックカントリーインフォメーションやウィルダネスセンターで取得することが出来ます。
バックカントリーのキャンプサイトは一日の宿泊者制限が設けられていて、これはイコール入山制限ということが出来るでしょう。
アメリカの国立公園は自然の中に痕跡を残さないという"LEAVE NO TRACE"の精神で運営されており、ハイカーにもその精神を遵守することが求められますし、熊との遭遇時の対処方法や、食料の管理方法、トイレの仕方に至るまで自然に入り込む上での知識も必要になります。
このようにある程度ハードルが高く設定されているため、知識と装備を持ち経験を積んだハイカーしか入れないということです。
だからこそ、アメリカの国立公園は人が多く入り込んでいながら、ここまで雄大な自然を守って来れたのだと思っています。
もちろんそのまま日本に当てはめるのは無理がありますが、世界遺産登録に沸いている富士山の今後についても、この辺がヒントになるのではないでしょうか。

また、アメリカの国立公園の魅力はバックカントリーに入ってこそ味わえるものだとも思っています。
突き抜けるような美しさ、畏怖を抱かせる動物達、清々しい人々との出会い。
そう言った意味では、バックカントリーは一部の人間に限られた自然のサンクチュアリーとも言うことが出来るかもしれません。
地球の歩き方などにもまだ詳しくバックカントリーでのバックパッキングについては案内されておらず、情報も少ないのが現実ですが、このブログが今後少しでもその助けになれば幸いです。

尚、このアメリカ国立公園論、バックパッキング論に関しては、惜しくも今年の4月に亡くなられた加藤則芳氏に大きな影響を受けております。
気になった方は「ロングトレイルという冒険」をどーぞ。

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デナリ国立公園のスタンプ。マッキンリーとカリブー。THE デナリな組み合わせ。

・お勧め情報
最後に国立公園を回っていた時の楽しみを一つ。
各国立公園のビジターセンターにはスタンプが設置されていて、スタンプラリーを楽しむことが出来ます。
パスポートと呼ばれるスタンプ帳は、大きなビジターセンターで購入可能です。
国立公園によりスタンプの柄が異なっており、今見返してみても楽しい一品です。おすすめ!

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さて、次回はヨセミテ国立公園のマリポサグローブから再開です。

「人間は自然と緊密な関係を保っている時と、何ものにも頼らずに純粋に己の内なる本源によって立つ時が最も崇高である」
エマソン


D7000 + 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR

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写真随時更新中!
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by powerwoods | 2013-06-25 22:16 | United States